岡宮久規さん(研究員)らとの国内外来種と在来種の相互作用に関する研究の成果が Ecological Research誌に受理されました

エゾアカガエルのオタマジャクシは,国内外来種のアズマヒキガエルの孵化直後の胚や幼生を食うと中毒死(ブフォトキシン中毒)することがわかっていますが,その知見は一部の個体群で確かめられたものにすぎません. ヒキガエルが100年以上前に入ったとされる函館山では,エゾアカガエルがヒキガエル毒に対する耐性を獲得していないのでしょうか? 私たちが実験的に調べたところ,函館山のエゾアカガエルもまたヒキガエルの孵化胚を食うと死んでしまうことが明らかとなりました.函館山ではヒキガエルとエゾアカガエルの間に食う食われる関係が成立していないのかもしれません.

Okamiya H., Inoue Y., Takai K., Crossland M. & Kishida O. (2021) Native frogs (Rana pirica) do not respond adaptively to alien toads (Bufo japonicus formosus) 100 years after introduction. Ecological Research (In press)