岸田研究室は,北海道大学が保有する広大な研究林を主な拠点としつつ,研究林外でも多様な研究プロジェクトを展開しています.北海道には,天塩(幌延町),中川(中川町~音威子府村),雨龍(幌加内町),札幌(札幌市),苫小牧(苫小牧市),檜山(上ノ国町)の6つの研究林があり,道外には和歌山県古座川町に和歌山研究林があります.総面積は700 km²を超え,国土の0.2%に相当します.
これらの広大で多様なフィールドを自由に活用できることは,大きな研究上の強みです.また,研究林には高い専門性をもつ技術スタッフが常駐しており,フィールド調査の補助,研究機器や実験環境の整備,野外実験区(実験池など)の造成などを専門的にサポートしています.こうした支援は研究林内に限らず,研究林外での調査・実験においても提供されており,外部フィールドでの研究にも強力な後押しとなっています.
当研究室の成果の多くは,この技術スタッフの支えによって成り立っています。他では実施が難しい精緻なフィールド調査や操作実験を実現できる,国内でも極めて恵まれた研究環境が整っています.
当研究室では,修士で卒業した方も生態学の著名な雑誌に論文を書くことがほとんどですが,それは研究林スタッフのサポートのおかげで質・量ともに優れた研究ができるというのが大きな要因となっています.サポートが手厚い分,学生もしっかりと努力する必要はありますが,取り組み方次第で,本当によい時間を過ごすことができます.


